世界のワーシップ

■ ヒルソング・ロンドン

ワーシップを直訳すれば「礼拝」です。そしてキリスト教会の礼拝イメージはというと、荘厳な石造りの会堂に低く響き渡るオルガンの音色、ベンチに佇む無表情な人々・・・。それを一般的だと思う人が多いのではないかと思います。

本来、聖書(ギリシャ語)で「礼拝」と訳されている言葉は「くちづけする」という意味。それは恋人同士のそれだけでなく、高貴な方への崇敬の思いがニュアンスとして含まれるという、とても「親密」なものです。私はそんな親密な礼拝を5月のロンドンで体験してきました。

日曜日の夕方、私はトッテナム・コート・ロード駅近くのドミニオン・シアターにいました。この地域は歓楽街として有名なソーホーにも近く、ロングランのオペラを上映する劇場が軒を連ねるところです。ドミニオン・シアターはイギリスが誇るロックバンド「クィーン」の楽曲で綴る「We Will Rock You」を公演している劇場です。

日曜日の夕方、その劇場を借り切って「礼拝」をしている教会があるのです。「ヒルソング・ロンドン」です。オーストラリア出身のギャリー・クラークが5年前に赴任し、100名から4000名の教会へと驚異的な成長を続け、700名の会場から2000席以上あるドミニオン・シアターに移ってきたのです。

会場に入るとステージは、ロック・コンサートさながらの音響機材と照明機材がセッティングされ、ワーシップチームが登場して賛美が始まると、マルチメディアを駆使して音楽に合わせてディスプレイが色とりどりに変化します。まるでコンサートのようですが、違うのは、ワーシップをリードするチームも会衆も「自分の楽しみ」のためではなく、天地を造られ、罪から救ってくださった「神」のために力の限り賛美していることです。

見た目とは違う、賛美を受け取っておられる神の「厳粛さ」を、全力で神を「礼拝」している人々の中に見たように思います。そんな「生きた礼拝」があるということを、キリスト教は堅苦しくて暗くてつまらないと思っている多くの人々に知ってもらいたいものです。

(記:ゴスペル音楽院講師 北 秀樹)

< 参 考 >

ヒルソング・ロンドン→http://www.hillsong.co.uk/london/